「コメづくりのための農業ICTカンファレンスin静岡」レポート

10月24日、水田センサや自動給水弁、ドローンなどお米づくりに役立つスマート農業ソリューションの提供企業が出展する「コメづくりのための農業ICTカンファレンスin静岡」が静岡県浜松市で開催されました。

できる.agriも、ブースとプレゼンテーションで活動をご紹介。その様子をレポートします!

主催の「水田水管理ICT活用コンソーシアム」は、農林水産省の公募事業である平成28年度「革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)」において、「低コストで省力的な水管理を可能とする水田センサー等の開発」の研究課題に取り組んでいます。

 

会場に詰め掛けた200人以上の農業関係者

 

 

本イベント最初のコンテンツは、農林水産省 農林水産技術会議事務局 研究専門官 若杉 晃介氏による基調講演「大規模稲作営農を支えるスマート農業の展開」自動運転の田植機や、スマートフォンによる水管理、ドローンなどの一貫した実証実験の紹介で幕を開けました。

続いて行われた(株)インターネットイニシアティブ 齋藤 透氏による、水田水管理ICT活用コンソーシアムの事業報告では、静岡県の磐田市と袋井市にセンサーや給水弁、基地局など400台のIoTデバイスを配置して行った実証実験の解説が紹介されました。

会場に詰め掛けた200人以上の農業関係者の多くが、熱心にメモを取りながらレポートを聴く様子が、コメづくりへのICT活用に対する期待を感じさせます。

 

9社が発表、「ICT利活用」の最前線

 

本イベント後半の目玉は、出展企業によるプレゼンテーション。

できる.agrは8番目に登壇。株式会社am.代表取締役の岡山史興より、できる.agriプロジェクトの概要と、新たな取り組みを説明しました。

「デザイナーやマーケッターなどの非農業人材と農家さんをマッチングする『できる.agriコミュニティ』を10月から始めました。これは、農家さんにとって必要な情報を必要な形で届け、農業へのIT活用を促進していこうという思いからスタートしたプロジェクト。目標は『コミュニティから生まれたスター農家を今の10倍にする』こと。6次産業化支援や、やりたいことを実現するためのパートナー探しをスムーズにしていきます」

 

 

現在すでに「食育につながる野菜の絵本づくり」や「アパレル企業とコラボした米ぬか活用商品づくり」などのプロジェクトが進行中。

「トップダウンではなく、ボトムアップで意識の高い農家どうしが集まるようなコミュニティを目指します」と岡山は締めくくりました。

最後に登壇した、できる.agri実行委員会の一員でもある株式会社笑農和 代表取締役の下村豪徳氏は、IoTを活用した水田サービス「paditch」について紹介しました。

 

 

「paditch」では、水門の開閉をスマート化。手元のスマートフォンやパソコンから田んぼの水位や水温を把握・開閉操作まですることができるサービスです。深夜の水入れや朝方の水止めもタイマーで設定可能。水管理の膨大な時間を削減することができるようになります。

大量離農時代に、お米の品質が守れないことに対して危機感を覚えたことから、お米栽培のICT化を目指したという下村氏。「今後は、栽培管理システムなどと連携し、総合的な栽培管理を実現していきたい」と展望を語りました。

 

「表れてきた意識の変化」農業IT普及のターニングポイント

 

会場では、17社がブースを出展。来場者は各企業の説明に熱心に耳を傾けていました。システムやドローンなど、実際に提供している商品を展示している企業も。

 

 

「できる.agri」と笑農和も、それぞれブースで活動内容やサービスをご紹介しました。できる.agriでは、本メディアと、農家と非農業領域人材のコミュニティづくりについてブースでご案内。多くの方々が関心を寄せてくださりました。

 

 

下村氏は、こんな言葉でカンファレンスを締めくくりました。

「5年前、農業ICTのイベントを開催しても、あまり企業や参加者は集まらなかったと思います。でも、意識が変わり、ここまで多くの出展企業や参加者の方にお集まりいただきました。10年後、20年後、『この農業ICTカンファレンスがターニングポイントとなった』といえるようなイベントになったのではないかと思っています」

できる.agriは、今後もIT農業の普及に貢献するため、「Webコンテンツ」「コミュニティ」を通して尽力して参ります。プロジェクトの進捗も、随時こちらでお知らせします。ぜひご注目ください。

 

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